
Disk1
碧空に飛翔するロマン
レオニード・コーガンはウクライナの出身で1982年に生涯を閉じた伝説のヴァイオリニストであるが、残された録音はその名声に比してあまりにも少ない。58歳の若さで亡くなったことがその主な原因であろうが、同じロシア系のオイストラフやミルシテインほどは一般に知られていない。けれども、その実力は並みのものを遥かに抜いたものであり、よくオイストラフと比べられたという。
その残された貴重なディスクの中で正規の録音として容易に手に入るのが、このマゼールと組んだメンデルスゾーンとブルッフである。これは両曲を代表とする名演だろう。コーガンの玲瓏な音色、広大なスケールは碧空の空を飛翔するかの如き自由なロマンを湛え、マゼールの指揮もそれに共鳴するかのように雄大である。グリューネヴァルト教会の残響は、特にメンデルスゾーンにおいて曲の進行を阻害している感は見られるが、全体的にゆったりとしてテンポを取っているためにそれほど気にならない。殊更美しいのは、ブルッフの緩徐楽章である。この曲は今や演奏会でもよく取り上げられる通俗的な曲であるが、これだという名演奏はあまり聴いたことがない。技巧に溺れもせず、感傷にも浸ることなく弾ききるのは至難の業だろう。しかし、コーガンはそれを見事にやってのけている。この曲の美しいロマンと華やかさを無理なく壮大に引き出した演奏を聴いたのはこれが初めてである。コーガンというヴァイオリニストの実力を思い知らされた。加えて、秀逸な録音はこの演奏に華を添えている。
生ぬるい演奏
マゼールの指揮もボングラだが、コーガンのヴァイオリンも気持ちが悪いくらいユルユルだ。
機械的で全く音楽的でないオーケストラの音色も問題。
この商品を買った人は
こんな商品も買っています
アマゾン通販はこちら