
Disk1
Disk2
端整で疾駆するシューマン
音色はとてもきれい。特に「ライン」は非常に輝かしく軽快に流れていきます(この点では他の演奏家は及ばないようです)。なおかつ重量感もあり、管も弦もしっかり響いている。シューマン特有のピアノタッチのような旋律も難なく弾いているという印象。でも全体にあんまり思い入れは感じない。そういう物足りなさは確かにあります。第2番は特に印象が薄い。ただ、ベルリン・フィルの合奏力はこの全集でも遺憾なく発揮されています。のびやかで豪華なシューマンを聴きたい人にはお薦めでしょう。
物足りない。
第1番「春」は全くの凡演。他は佳演といったところか。70年代初頭はカラヤン/ベルリンフィル全盛期の時代だが、いまひとつその音響美がこのシューマンでは発揮されていない。バーンスタイン/ウィーンフィルに較べると薄味で個性に欠ける。60年代、70年代のベートーヴェンのようにバリバリやって欲しかった。やはり何か物足りない。
美しい色彩と厚みのあるシューマン
アナログ録音の末期頃の収録。この頃のカラヤンの録音は繊細で厚みがある。ティンパニの音の質感も凄い。大胆で時にテンポをゆったりとさせ、あるいは乱れもせずに素早いテンポできびきびと奏されるシューマンである。もともと中間色をたっとぶようなシューマンのオーケストレーションに、スーパーオケであった当時のベルリン・フィルは良く合っているように思う。第1交響曲冒頭楽章の遠くからかすかに聴こえるトライアングルや、第3番の第4楽章の荘重さ、第4番のフィナーレ前のテンポ感など、カラヤンならではの聴き所が満載だが、特に凄いのは分売されていない第2交響曲だ。冒頭楽章の厚み、スケルツオ楽章の凄み、緩徐楽章の涙ぐましい旋律、終楽章ティンパニの迫力。シューマンのファンの方にはぜひ聴いていただきたいと思う。
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