
Disk1
練習曲嬰ニ短調op.8-12
このディスクの白眉は、なんと言っても最終トラック「練習曲嬰ニ短調op.8-12」。
この曲は恐らく、スクリアビンの作品の中で、最もわかり易く且つ演奏効果の高い曲です。
右手の威厳あるオクターブに始まる旋律は、曲の終わりに至るまで終始ドラマティックで、暗い情熱を感じさせる名曲です。
録音は1982年、ロイヤル・フェスティバル・ホールです。
ホロヴィッツはこのライブで、圧倒的なクライマックスを作り上げています。
一方同ディスクの他の曲は、スクリアビン独自の神秘主義的な傾向が表れた曲が多数を占めます。
仕方のないことですが、これらの中には50年代の古い録音も多数あり、録音機材のハードウェア的な限界から、ホロヴィッツの魔術的な音色を捕らえきれてはいません(なので星4つ)。
最後のトラックは最後に聴こう
誰が何と言おうとこのアルバムのキモは最終トラックにあり。
スクリアビンも好んで演奏したというイケイケノリノリの前奏曲8-12。
途中からたがが外れて楽譜を無視して加速する場面はまさに鳥肌。
「東京でのガタピシライブ」「中気でトレモロが弾ける」などと
失礼なことを口にしやがった御仁がいたものだが、
この演奏を聴いて恐れ入ってもらいたいものだ。
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