
|
| POPを拡大する |
知的すぎる気も、、、、。
何年か前のものですが、本屋大賞、受賞作。
本屋さんが選ぶ素敵な本の賞ですね。
物語の世界に入って行くまでが大変。
最初の60ページくらいまでが退屈で、何度も読むのをやめようかと思いましたが、、。
簡単にあらすじを言いますと、とある高校で、朝から次の日の朝まで全員で延々と歩く、って行事がありまして。
ナイトハイクってやつですね。
その結構体力的に大変な行事の中で、今まで一言も話したことのない、たまたま同じ学校の同級生になってしまった異母兄弟と、その友人たちとの関係と変化を描いたものです。
ただ、リアリティのなさが気になってしょうがなかった。
いくら頭のよい進学校の生徒だという設定だとしても、高校生でここまで知的なのか?って。
知的なだけでなく、人の心理を読む力や、そこに対する気遣いが非常に細やかで、とても18歳の若者達の会話とは思えなかった。
高校生らしいなあ、って思えたのは、友情に対する過信と、女心の恋の駆け引き合戦くらいか。
村上春樹の小説で、実際にはありえない猫と人間が会話する場面とかの方のが、よりリアリティを感じてしまうんだよなあ。
小説って難しいもんだ。
でもなんか、若さゆえのやるせない感じの恋模様をちょっと思い出させてもらえました。
あのときのこと、覚えていますか。
印象に残った言葉がいっぱいあった。
主人公たちの心境に共感できたから。
その時々はいろんなことがあるのだけれど、
今となっては忘れてる。
そうして時間は過ぎていく。
感じた郷愁も本の一部
この本は映画化されたこともあり、タイトルと簡単なあらすじは知っていたが、
どうにも読む気が起きなかった。なぜなら、二度と戻らない学生時代を思い出し、あの頃に戻れないことを再確認するのが嫌だったからだ。
とはいえ反響が気になり読んでみたが、案の定なんともいえない気持ちです。。。戻りたいなあ、あの頃に!
登場人物たちの心情は重なる部分もあるけど、私が高校の頃はここまで考えてなかった気がします。茫洋と過ごしてしまった自分と比較すると、ある決意をもって行事に望み、一生の思い出を作った貴子は幸せに見えます。
丸一日という時間の流れが細かく描写されていますが、貴子と融の関係、更に周囲の人物の秘密はどうなるのかという好奇心で最後まで読めてしまいます。
好奇心の中には、メロドラマ的要素を期待してる部分も否めませんが。
私の母校もフルマラソン級の競歩があったため余計そう感じるのだと思いますが、
読んだ誰もが、自然と短くあっというまに過ぎたあの頃を思い浮べてしまうと思います。それも含めてこのお話の一部であり、魅力のひとつなのかななんて思ってしまいました。
毒にも薬にもならない夢小説
本作に出てくる「歩行祭」とかなり近い行事を経験した者として、ひたすら違和感を感じてしまいました。
シチュエーションが知っているものとよく似ているだけに、このストレートな青春物語がとにかくこっぱずかしい・・・。
まあそれはこっちの問題として、イヤなのは登場人物がいちいち感慨深いもの思いにふける描写。星を見ては何かを思い出し、朝日を見ては何かにたとえ、休憩しては何かの終わりが近いことを思い・・・って、どれだけ感受性が強いのよ。
息つく間もなく心の声心の声、揺れ動き揺れ動きって印象。リアルなようでリアルじゃない会話部分も同じで、ちんたら読んでいるのがつらかったです。
みんなそれぞれの悩みを抱えていて、でもみんな根はいい子でいろいろ考えていて、だから青春は当然美しい。いさぎよいほどそれに終始しています。
けどそんな夢小説を良しとするのって誰? 思うように青春できてない現役世代・・・? この薄っぺらい思春期をうらやましいと思えるものでしょうか。主人公たちほどいい子じゃない読者にとっては、「これはないよ!」と噴飯もののはずですが。
少なくとも、すでに自分の青春を終えてしまってる大人にノスタルジーを感じさせるような普遍的な何かは、私には感じられませんでした。
実際に自分が経験した行事がヘタに料理されたようで、暗い気持ちになりました。
しかもこれが本屋大賞とは。売る側が、毒にも薬にもならない、なんともない小説を売りたがっているようでは、いつまでたっても普段本を読まない人が普段読まないまんまなのでは?
もらいものなので読みましたが、人にはおすすめできません。
私も3年間で100kmの学校行事経験者
自分の出身高校にも、似たような行事がありました。
3年間で100km歩く。本と一緒で修学旅行は無し。
1年に1回、全校生徒が、朝学校を出発して夕方また戻ってくる。
それが、33kmくらい。これを掛けること3回やるわけです。
欲しいのは水。お菓子なんて食べる気力はなかった。
途中の坂道で水を売る上級生まで居た。
クラス対抗になっていて、強い運動部のチームは3〜4時間でゴール
峠の途中で、ゴールを告げる花火のような打ち上げを見ると疲れがどっと押し寄せる
最後のゴール前は、潰れた水ぶくれが痛くて溜まらなかった。
参加しないと体育の単位が貰えず。そのくせ翌日は休日じゃない。
途中、特に必要そうでもない会話をし始める箇所を読み始めると、この歩行だけでページを持たせるのはだらだらして難しいのじゃないかと思った。
実際、そうでもしなきゃ疲れだけがのしかかってきて辛いから、そうなってしまうのも分かるんだけど。
主人公達がやけにしっかりしている高校生だから、自分もあの頃こんなにしっかりしていれば、思い出に残る行事になったかな。って思います